
太陽光発電を設置した人の7割が損してるって本当なの?
「太陽光発電を設置した7割の人が損している」
こんな情報があります。
もしこれが事実だとしたら、
「太陽光発電はやめておこう」
こうなりますよね。
しかし結論から言うと、7割の人が損するということはありません。
むしろ、我が家も含めて得しているという方は多くいます。
ただし、「損している人がいる」これもまた事実です。
そこでこの記事では、
- 7割の人が損していると言われている理由
- 得する人と損する人の違い
- 太陽光発電で損しないためには
これらの内容について書きました。



太陽光発電が気になっている方はぜひ参考にしてみて下さい。
- 30代会社員、妻(専業主婦)と子ども(4歳)の3人家族
- 太陽光発電アドバイザー
- 家は一戸建でオール電化
- 2022年10月にリフォームローンを組んで太陽光発電を設置
- 保証期間内(15年間)で得られる経済的メリットは約150万円の見込み


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太陽光発電は7割が損すると言われている理由


太陽光発電は7割が損すると噂されるようになったのは、
- 環境省の資料データ
- 週刊誌の記事
この2つの情報源からです。
環境省の資料データ
環境省の資料「平成29年度再生可能エネルギーに関するゾーニング基礎情報等の整備・公開に関する委託業務報告書」
こちらの資料によって、「太陽光発電設置の初期費用が高かった家庭の7割が損をしている」とされているとの情報です。
しかし、私自身も調べてみましたが、資料の中でこういったことが書かれているのは見つかりませんでした。
また、仮に書かれていたとしても、初期費用が高いという抽象的な表現であり、“具体的な数値が示されていない”ため、あまり参考にはなりません。
週刊誌の記事
2012年の週刊誌で「太陽光発電は7割の人が損をする」という記事が出ました。
記事内容は以下のとおりでした。
- 太陽光発電を設置した人の中で3割は発電量をチェックしていない
- 異常があっても7割の人は気づかずに損してしまう可能性がある
太陽光発電は耐久性が高いものですが、故障してしまう可能性はあります。
故障で発電量は低下している状態を放置していた場合、損してしまうことになります。
毎日発電量をチェックする必要はありませんが、月1回程度は確認が必要です。
また、正常な発電量を知っておき、異常が起きた時に気づけるようにしておくということも大切です。
ただし、こちらの情報も7割が損しているという具体的な数値データは示されていません。
太陽光発電は本当に7割も損するのか?


太陽光発電は絶対に得するというわけでもなく、絶対に損するというわけでもありません。
得するか、損するかは、さまざまな条件によって変わってきます。
何割の人が損しているという具体的な数値データはありませんが、私が調査した限りでは、損しているという人は少ないです。
こちらは、X(旧Twitter)で行ったアンケートです。
家庭用太陽光発電を設置している方に質問です😄
— ハッチ@家庭用太陽光発電 (@hacchi_myhome) August 14, 2024
太陽光発電を設置して得していますか?損していますか?
太陽光発電で損していると回答した方は“15.9%”です。
逆に、得していると回答した方は8割以上です。



損している人って意外と少ないんですね。
太陽光発電で損したと思い込んでいる人もいる


太陽光発電で得られる経済効果は次の2つです。
- 売電収入
- 節電効果
売電収入は以下のように毎月通知が届くので、どのくらいの収入を得ることができたのかはっきりと分かります。


一方、節電効果は計算してみないと分かりません。



太陽光発電1kwhあたりの節電効果はどのくらいか知っていますか?
この質問に対して、おそらく多くの人は「分からない」と回答するはずです。
節電効果が分からなければ、得しているのか、損しているのかは正確には分からないということです。
太陽光発電の節電効果についてはこちらの記事で詳しく書いています。




太陽光発電で損してしまう6つ原因


ここまで、太陽光発電で損してしまう人は7割もいないと言ってきました。
とはいえ、少なからず損している人いるというのも事実です。
ではなぜ損してしまうのか?
その原因は次の6つです。
損してしまう原因①:初期費用が割高





最初に払った費用も回収できてないのに故障した。
太陽光発電で損した人の多くは、“初期費用が割高”なことが原因です。
初期費用が割高だと回収するまでの期間が長くなり、損してしまう可能性が高くなってしまいます。
同じ太陽光発電システムを導入したとしても設置業者によって“100万円以上差が出る”こともあります。



数万円ならともかく、100万円以上はやばいですね。。。
初期費用で失敗しないためのポイントは4つ。
- 適正価格を知っておくこと
- 相見積もりを取って複数業者から比較検討すること
- 営業トークに乗らないこと
- その場ですぐに契約しないこと
設置してしまった後に割高だったと知っても取り返しがつきません。
とくに、「モニター価格」「キャンペーン価格」「電気代が0円になる」
こういった言葉には要注意です。



うまい話なんてのは相手から持ってきませんからね。
太陽光発電の適正価格については、こちらの記事で詳しく書いていますので参考にしてみてください。


損してしまう原因②:メンテナンス・修理費を想定していない





えー!こんなに修理費用かかるの!?そんなの聞いてないよ!
メンテナンス・修理費用がかかることを想定していないことで損する人もいます。
特にパワコン交換費用に関しては、“20万円程度の費用”がかかります。
これを想定せずに設置すると損する原因となります。
とくに初期費用が回収できていない状態で、この費用がかかってくると余計に負担は大きくなります。



メンテナンス・修理費用がかかることを想定した上で設置することが大切です。
損してしまう原因③:発電量が見込めないのに設置している





期待して設置したのに全然発電しないじゃん。これだったら付けなきゃ良かった。。。
太陽光発電を設置したけど思ったよりも発電しない。
こう思って後悔している人もいます。
発電量は収支に直結する重要なものです。
発電量は設置状況によって大きく異なり、以下のような場合だと、多くの発電量は見込めません。
- ビルや隣家によって影がかかる時間が多い
- 北面にしか設置できない
こういった発電量が見込めない状況で太陽光発電を設置してしまうと損してしまいます。



発電量が見込めない場合は設置しないほうがいいです。
損してしまう原因④:異常が発生していることに気づかず放置





久々にモニターを見てみたら発電していなかったんだけど、これっていつから故障してたのかな?
7割損と言われている理由でも書きましたが、太陽光発電は耐久性は高いものの、故障する可能性はあります。
故障によって発電量が低下すれば、当然ながら収益も低下します。
もし、故障に気づかず放置していれば、費用を回収できずに損してしまいます。
定期的に発電量を確認することは必須で、最低でも月1回はモニターを見て確認することをおすすめします。



異常に早く気づくことが大事で、もし異常があった場合は早急に業者に連絡しましょう。
損してしまう原因⑤:自然災害に対する補償をかけていない





台風で物が飛んできて太陽光パネルが割れてしまった。しかも補償対象外だって。。。
地震、台風、豪雨などさまざまな自然災害が発生しており、太陽光発電もいつ被害に遭うか分かりません。
そんな時、きちんと保険や補償をつけていないと自費負担になります。
メーカーに機器保証がありますが、これはあくまで機械的な故障であって、“自然災害による故障は保証対象外”です。
これを知らずに補償されると思っていると、被害にあった時に後悔してしまいます。
自然災害による被害には次の二つで備えれます。
- 住宅の火災保険
- 太陽光発電メーカーの自然災害補償
火災保険は加入内容によって補償される自然災害の種類が違うので確認が必要です。
メーカーの自然災害補償は“必ず付帯されるものではなく”、販売・設置業社がこれに加入していなければなりません。



保険や補償の内容を確認しておくことが大事です。
損してしまう原因⑥:業者の施工不良で保証もなし





屋根から雨漏りしてきた。太陽光発電なんて設置するんじゃなかった。。。
太陽光発電の施工トラブルで最も注意が必要なのが“屋根からの雨漏れ”です。
太陽光発電を設置したことによって、家がだめになっては元も子もありません。
とはいえ、過度に心配する必要もありません。
現在は設置技術も確立されており、きちんと正しく施工すれば雨漏りの心配はほとんどありません。
しかし、中には悪質な業社もあり、ずさんな施工によって雨漏りが起こっしまう可能性もあります。
業者を選ぶ際は、次の3つを基準を満たした業者にしましょう。
- メーカー認定の業者
- 施工実績豊富な業者
- 施工保証のある業者



優良業社に設置してもらうことで施工トラブルは防げますし、もし施工トラブルが起きても保証があれば安心です。
まとめ:太陽光発電で損しないためのポイント
先ほどの原因を踏まえた上で、太陽光発電で損しないためのポイントをまとめると次のようになります。
- 適正価格で設置する
- メンテナンス・修理費用を含めてシミュレーションしておく
- 設置後は定期的に発電量をチェックする
- 発電量が見込めない場合は設置しない
- 自然災害に対して保険、補償で備えておく
- 工事実績豊富、メーカー認定、施工保証ありの業者に設置してもらう
太陽光発電は設置前の計画が重要です。
得するか、損するかは設置する段階でほとんど決まります。
業者の言われるまま設置するのではなく、自身でもしっかりと計画を立てて設置しましょう。
設置後は発電量を定期的にチェックすることが大切です。
異常に早く気づくことができれば、損失も最小限に抑えることができます。
また現在は、売電価格の低下と電気代の高騰によって、発電した電気は自家消費する方がお得になります。
自家消費率を高めることで、より効果的に運用することができます。
自家消費についてはこちらの記事で詳しく書いています。


太陽光発電に関してさまざまな情報が流れています。
根拠のない情報も多くあるので、何が正しい情報なのか自身で見極める必要があります。
当ブログでは、この記事の他にも家庭用太陽光発電について役立つ情報を発信しています。
太陽光発電を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
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